塩分と高血圧(食塩感受性高血圧)

日本人の場合、食塩を多く取ると高血圧になりやすいという説があります。

食塩によって高血圧になりやすいタイプのことを、特に「食塩感受性高血圧」と呼びます。

食塩を摂取することで、交感神経が興奮し、それが遺伝子を修飾してナトリウムの排出が抑えられ、血圧が高くなるというような理屈のようです。

逆に考えると、ナトリウムが足りないと交感神経が興奮しにくくなり、スポーツのパフォーマンスが低下したりします。

なお国立循環器研究センターの調査によれば、日本人の食塩感受性高血圧は高血圧患者の40%を占めるとのことです。

その他の研究では、日本人の食塩感受性の遺伝子を持つ人は20%だとのこと。そして50%の人は塩分を摂取してもしなくても血圧に影響はないとのことです。

では減塩によって、血圧が下がる割合はどのくらいなのでしょうか。13件の論文を元にしたメタ・アナリシスによると、じつは減塩に血圧を下げる効果なしとの結果が出ているのです。

食塩感受性のある20%に属しない限り、あまり減塩は気にしなくてもよいかも知れません。

ちなみに日本人の平均的な一日の食塩摂取量は9~11g程度です。それに対して厚生労働省によれば一日に男性は8g未満、女性は7g未満が目標量と設定されています。

またWHOの推奨基準は一日5g未満です。こういった基準を見ると、減塩しなくてはならにようにも感じます(笑)

ただし、減塩で注意しなくてはならないのが、骨からマグネシウムやカルシウムが抜けてしまうことです。これは、ナトリウムを骨から取り出そうとする際に、同時にマグネシウムやカルシウムも出されてしまうことが原因のようです。

また、IOMの発表では、心臓に問題を抱える人が塩分摂取を減らしすぎると、かえってリスクが高まるとされています。

さらに、CDCはナトリウムを一日1.5gから2.3g以下にすると、かえって死亡率が高くなったというメタ・アナリシスを発表しています。

減塩もあまりし過ぎるとかえってよくないということですね。